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広島のすぅちゃん

BABYMETAL中元すず香の軌跡をたどる

860 BABYMETAL初ロックイベント出演はあまりにも早すぎた

 

 年が明けて2012年。中元すず香14歳の冬。

〇1月2,3日、タワーレコード新宿店が、2011年10月に新宿ロフトで行われた「NO MUSIC,NO IDOL?」の上映会を開催。
 参照:https://twitter.com/TOWER_Shinjuku/status/152001754291122176
    https://twitter.com/TOWER_Shinjuku/status/152003376257839104

 だからなんだって話しなのですが、新宿ロフトの映像が存在するという事実。BABYMETALがさくら学院から離れて初めて出演したステージの映像がある!これは見たい!えー、嶺脇社長お願いですから(以下自粛)


〇1月に発売された少女漫画誌「ちゃお」2012年2月号にさくら学院が登場。

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 さくら学院は開校して2年近く経ち、初めて「ちゃお」に登場(翌3月号にさくら学院が再登場した際に「2月号に初登場」と記載あり)。これまで「ちゃお」に登場していなかったというのはなにげに意外です。
 ユニバーサルに移籍してからようやく本格的に売り出していく体制が整ったということのひとつの証左になるかもしれません。
 当雑誌は12月下旬には流通していたようですが、付録DVDにはスペシャルな特典が!「ベリシュビッッ」の私服でのレコーディング風景や2011年の各イベントのダイジェスト的な映像が。これは貴重ですね……

www.youtube.com

 

〇1月8日、「さくら学院SUN」MXテレビにて放送開始。

放送局:TOKYO MX地上デジタル放送9ch)
番組タイトル:『さくら学院 Sun』
放送日時:1月8日(日)~ 毎週日曜日17:30~17:59
 ※1月~3月期間限定オンエア
 http://www.sakuragakuin.jp/news/single.php?id=159

 

2012年1月9日、BABYMETALはshibuya O-WESTにて開催された「WOMEN'S POWER 20th Anniversary」に出演します。

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【イベントタイトル】『WOMEN'S POWER 20th Anniversary』
【公演日】 2012年1月9日(月・祝)
【会場】shibuya O-WEST(東京都渋谷区円山町2-3 2F)
【時間】開場:16時45分 開演:17時30分
【料金】前売:3500円
【出演】 SHOW-YA / Aldious / BABYMETAL /DESTROSE / Be-B(順不同)
 引用:http://www.sakuragakuin.jp/news/single.php?id=144 

WOMEN'S POWER(ウーマンズパワー)とは
 1991年より開催のライブイベント。全国で活動するWOMEN'S BANDの為にスタートし、今年で24年になります。
 91年から3月と9月の年2回、東京と大阪のライブハウスにて。12月には渋谷O-WEST(現TSUTAYA O-WEST)で開催してきました。

 音楽には、本来性別は関係ありません。
 メンバーが男だけのBAND、男も女もいるBAND、そして女だけのBAND。いろいろな形があり、その中に優劣はないはずです。
 しかし、「女だから」「女にしては」という言われ方に見られるように、 今の日本の音楽シーンの中では、必ずしもWOMEN'S BANDは平等な目で見られていないように思われます。
 WOMEN'S BANDは、音楽以外の表現ジャンルで活躍する女の人たちがそうであるように、 男と同じものを同じように表現する必要はなく、またそのレベルで比べられる必要もありません。
 「女にもできること」「女だから表現できること」等など、 WOMEN'S BANDだからこそできるものがいろいろあります。
 『WOMEN'S POWER』は、そんなWOMEN'S BANDの姿とパワーをありのまま見てもらう場を作りたい、というところからスタートしました。
 それぞれ各ライブハウスで精力的に活動しているWOMEN'S BANDの音楽、 そして魅力を、ひとりでも多くの人たちに体感してもらえれば幸いです。
 WOMEN'S POWER公式サイトより引用:http://womens-power.com/about.html

 やばい・・・これガチの対バンライブじゃないすか。コンセプトもはっきりしている伝統あるイベント・・・

 【出演順】
1 DESTROSE

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2 Aldious

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3 BABYMETAL

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4 Be-B

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5 SHOW-YA

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画像出典
BABYMETAL:http://www.j-cast.com/trend/2012/01/10118369.html?p=all
BABYMETAL以外:http://www.beeast69.com/feature/9087

 ヘッドライナーは当然大御所SHOW-YA
 それにしても、、、このガチメンツの中で大丈夫なのか?完全アウェイでしょこれ!それもオープニングアクトじゃなく3番手という。
 会場が何個もある大規模のフェスってある意味楽だと思うんです。お客さんはそもそも興味のないステージは見ないし、つまらないと思ったらご飯食べにいったり他の会場に移動しますもんね。でも対バンライブはお客さんの逃げ場がない。つまりはウケなかったら完全にシラけた雰囲気の中でやりきらないといけないという・・・
 やばい・・・

 そんなことを知ってか知らずか我らがベビメタちゃんのLIVE前のコメント

www.youtube.com

YUIMETAL
「他の先輩さんにも負けないぞってぐらいの気持ちで3人で重音パワーで頑張りたい」
MOAMETAL
「皆さんに『なんじゃこりゃ!?』と思ってもらうように頑張るのと、きつねポーズを流行らしたい」
SU-METAL
「初めて見てくださるかたがたくさんいると思うので、もう1回見たいなと思ってもらえるように頑張りたい」

 うーむ。すぅちゃんはちょっと緊張している感じだが、、、
 頑張れ重音部!!!

 なお、こっちは別バージョンで、ライブ以外のインタビューもあります。

www.youtube.com


 さて、「チケットはソールドアウト、関係者席も大入り」の中、BABYMETALはどのようなライブを見せたのでしょうか。

 当日の模様を伝える記事・ブログ
 ・http://www.beeast69.com/feature/9087
 ・https://www.barks.jp/news/?id=1000076087
 ・http://www.j-cast.com/trend/2012/01/10118369.html?p=all
 ・http://ameblo.jp/amechap/entry-11132580086.html
 ・http://d.hatena.ne.jp/crossroad_2010/20120109/1326121167

 

 2つ目のバンドAldiousが終わったあと

・会場に「光る棒」(サイリウム)が配られる。
 なんとこの時代、BABYMETALサイドが「光る棒」を用意していたのだ。
 事前に公式FB、Twitterで「O-WESTをBABYMETALのテーマカラー「紅」に染めて欲しいDEATH!!」とアナウンスもされていたためサイリウムを持参したファンもいた。

・3人のナレーションで「ビデオ撮影が入る」こと、「会場設営に時間がかかる為、今日ステージで披露出来ない新曲を流す」ことを告知。

・会場設営の間、新曲が流された。
 いったいどんな曲だったのだろう?

確かバラードっぽい出だしの曲。最後が「真っ赤に染まれー」で終わったのは覚えてる。そのタイミングで自分のサイリュウム折ったから。
 ちゃっぷの記憶様より引用:http://ameblo.jp/amechap/entry-11132580086.html

 なんと!!「紅月」じゃないですか。このときの音源はいまリリースされているものとは違うはず!コバさん・・・(以下自粛)

・「Ameno」をバックミュージックに黒マント姿のBABYMETAL登場

・重音部タオル・BABYMETALタオルを掲げる

f:id:pierofw:20160906221329p:plain出典:BABYMETAL公式FB
 ふおー!かっこいい!

・1曲目 ド・キ・ド・キ☆モーニング

f:id:pierofw:20160907013044p:plain出典http://www.beeast69.com/feature/9087

f:id:pierofw:20160907013144p:plain出典http://www.beeast69.com/feature/9087

f:id:pierofw:20160907013228p:plain出典:http://www.beeast69.com/feature/9087

・「私たち、BABYMETAL DEATH!!」の自己紹介

・2曲目 新曲「いいね!」

f:id:pierofw:20160907013342p:plain出典:BABYMETAL公式FB
(たぶんこれ「いいね!」じゃないと思うんですけど画像見つけられなかったのでここに^^;)

・3曲目 イジメ、ダメ、ゼッタイ

f:id:pierofw:20160907013510p:plain出典:公式FB
 うおおお!かっちょいいーーー!!

f:id:pierofw:20160907013718p:plain出典:http://www.beeast69.com/feature/9087
 キメの前のポーズか!?

・See You♪ で退場


 初めて「いいね!」を披露。素晴らしい写真の数々のとおり抜群のパフォーマンスを見せつけたようです。

 この日のライブは映像も少し見れます。

www.youtube.com

 2月1日にトイズファクトリー公式にあげられた動画です。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は現在リリースされているものとは違う音源が使用されていますね。

 実はこの日の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は、かなりの部分を見れる映像がだいぶ後に公式から出されるのですが、現在入手困難となっています。ご興味のあるかたはhistory of babymetalで検索してみてください。

f:id:pierofw:20160830001614j:plain

 

 さて、映像を見てわかるように客席はかなりの盛り上がりです。ライブは成功と言えるものだったのでしょうか。
 全バンドを公平に報じている「WebロックマガジンBEEAST」はこのように評しています。

ステージの上はすっかり掃けてしまい、綺麗に整理される間に、キュートなヴォイスの前説が流れる。小中学生メタルユニットとして話題の、BABYMETALの登場だ。まだメディアへの露出も少ない上に、この日のラインナップの中では異色の存在だけに、メタル・ファン達の注目も大きかったようだ。流れてくるポップなメロディとハーモニーに重なる、荒々しいディストーション・ギターとドラムのサウンドは、メタル・ファンに強くアピールし、フロアの大きな反応を呼び起こした。オペラ曲のSEから静かに現れたBABYMETALの3人。メンバーは、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL。メロイックサインならぬキツネサインから繰り出すポーズの数々に、フロアのファン達はノックアウト。重低音のオケとポップなヴォーカルのバランスが絶妙。「アイスクリーモ」という詞が指し示す、甘さと辛さの絶妙なミスマッチが、メタルとダンス、そして歌で表現される。異色とはいえ、そのエンターティナーぶりは本格的。この日は20分、3曲のステージだったが、また新たなファン層を獲得したのは間違いない。彼女らがよい意味で既成概念を打ち破り、新しいへヴィ・メタルの楽しみ方を提唱してくれたのは明らかだ。
 http://www.beeast69.com/feature/9087

 おおむね好評のようです^^


 ところが、観客の印象は少し違ったようです。

 まずはBABYMETALサイドの観客評 

周りの評判も高い対バンライブだったが、ちゃっぷはちょっと不満である。
それは、生バンド、生歌で勝負しなかったことである。ま、バンドは要求が高いかもしれないけど口パクは他の出演者が生演奏で勝負している人たちなので、評価の対象にされなかったかもしれないことである。
 http://ameblo.jp/amechap/entry-11132580086.html 

気合が入った生バンドさん出演の本イベント。
言いたかないけど、ハッキリ言って重音部は場違い(^^;;

彼女達の出番の後、私の周りに居たヘビメタファンの方々からは「口パクが許せない」旨の発言が聞えてきました

やっぱり生バンドの方々との共演のステージで口パクは場違いだったと思います

何より残念なのはすず香が歌わせて貰えないことです。

ホント。悔しくてゝ仕方ない
 http://d.hatena.ne.jp/crossroad_2010/20120114/1326474240


 「口パクが許せない」と言われ、悔しい思いをしたファンたち。
 そして、、、一番悔しかったのは中元すず香本人でしょう。


 会場には当然メタルサイドの観客も多く、レポもありますが、けっこう公平な見方をしてくれています。

・専門家といってもいいぐらいのガチメタラーのかたの印象
 http://metalgateblog.blog107.fc2.com/blog-entry-656.html

・元バンド女子のかた
 http://www.geocities.jp/gogomikisungo/live_report/live_report_20120109.html

SHOW-YAファンのかた
 http://blog.goo.ne.jp/chevy-z28/e/01cd068a71db9fdd3c8cdb8d26812c3e

 皆さん、まあいいんじゃないの?という感じですが、そもそも、他のバンドと対等に見ていない。異質なものとして相手にしていないと感じられます。

 この中でも要注目が、元バンド女子のかたの書き方。

普通のバンドの形態とは違うものなのですが、
これはこれでアリですね。
可愛いし、ダンスも上手いし、それが、こんなふうに重低音にのせて踊るとしたら、
ファンの方も、すっごく縦ノリしやすいし、Liveとして、達成感や発散感があるし、
おばちゃん、いいと思いますよ!

 「アリ」「いい」と書いてくれてますが、
 「普通のバンドの形態とは違」い、「重低音にのせて踊る」グループ。
 つまりはダンスグループとして捉えています。
 「アリ」「いい」というのは、あくまで、メタルアレンジの曲で可愛いダンスを見せるグループ、という新しい形態が「アリ」ということなのでしょう。
 このWOMEN'S POWERに出演したこともあるというバリバリのかたからは、バンドもなしで歌も歌わずただ踊るだけのグループというものは見たこともない光景だったかもしれません。

 

 やはり口パクでロックイベントに出るなんてある意味狂気の沙汰

 

 WOMEN'S POWERに出演したことは間違いだったのか?
 それはわかりませんが、このイベントは「関係者席も大入り」とあるように、HR/HM界に顔見せするという意味では効果はあったようです。

 例えば老舗HR/HM雑誌「BURRN」もこのイベントのことを記事にしています。

HR/HM音楽誌『BURRN』2012年4月号に、レアなラインナップとなったWOMEN'S POWER 20thAnniversaryのLIVEレポートがカラー写真付きで2P掲載されています。
 WOMEN'S POWER公式より:http://womens-power.com/media.html 

 BABYMETALもBURRNに載ったことが相当嬉しかったようで、Tweetしています。

twitter.com

 それにしても、このすぅちゃんかわいいのぉ!これは、やっぱり、みんな私服ですよね?

 

 BURRNの記事はとても貴重なのでBABYMETAL言及部分を引用してみます。

 嬢メタル・シーンが盛り上がっている昨今だが、この『WOMEN'S POWER』という“女性”に焦点を絞ったロック・イベントはとても歴史があり、今年で20周年を迎えるという。そして、今回はその20周年を祝うのに相応しい強力な顔触れが集まり、多彩で興味深いショウが展開された。その様子を紹介したいと思う。最初に今回のイベントの話を聞いた時、このラインナップでこの会場(キャパ約400人)は小さすぎると思ったが、案の定、場内は超満員に膨れ上がり、通常は関係者席となる2階も半分は一般客に開放している。

BABYMETAL
 続いて登場したBABYMETALは半年ほど前から巷で話題になっているアイドル・ユニットで、中学生1人+小学生2人の3人の少女がメタルを歌って踊るというもの。彼女達はカラオケをバックに歌っており、ヴォーカルは予めカラオケに入っているものと彼女達の生歌をミックスしているようだが、踊りはこの手の多くのアイドル達と同様、かなりキレがあって、しっかり練習を積んていることが判る。1曲目はメタルコア+歌謡曲、2曲目は爽快ポップ・ロック、3曲目はX JAPANを想起させるメロディック・スピード・メタルといった感じで、メタル・ファンの中でBABYMETALに興味を持つ人々がいるとしたら、たぶん3曲目のスタイルを好むだろう。20分のセットの間、サイリューム(光る棒)を手にした数十人のアキバ系と思しきファンがフロア前方に押し寄せ、メタル・ファンも真っ青の凄まじい盛り上がりで応援していたが、他の観衆も愉快な余興を観たといった感じで、退屈はしていない様子だった。
<SET LIST>①ド・キ・ド・キ☆モーニング②いいね!③イジメ、ダメ、ゼッタイ

 さすがBURRN、極めて冷静かつ正確に伝えていますね。


 でまあ、こんな感じで、BABYMETALは活動開始直後にして、

 HR/HM関係者に、メタルアレンジの音楽をバックに口パクで踊る小中学生として「範疇外」と認識されたんでしょう。

 

 初見の印象ってのは大きいものだと思います。このときの印象の呪縛から逃れられない関係者は多いでしょうし、このときの評判を耳にし、その情報が頭に刷り込まれてしまった関係者は多かったんじゃないでしょうか。
 誰も中元すず香の歌唱力を知ることなく・・・

 

 BABYMETALのロックイベント出演は、ただただ、あまりにも早すぎた。

 

 

 

注)この記事で使用している「対バン」という言葉は、ウィキペディアの以下の記述をベースに、大型フェスとの対比で、単一ステージに複数グループが出演する(客の入れ替えがない)ライブを指しています。

語源については、「対するバンドは」、「バンド同士の対決」などからきたと見られ、小規模なライブハウス公演において主に使われる。大規模なロック・フェスティバルなどではこの言葉はあまり使われない。
  Wikipedia「対バン」の項より引用

 

執筆協力:I-metalさん